ユーコーコミュニティー秦野支店の桑野です。
新しく家を建てるとき、どんなデザインにしようか迷った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
オシャレな家にしたいと考えるとどうしても洋風デザインに目がいってしまいます。
日本の和風デザインを好む人は徐々に減ってきているように感じますが、和風の家は趣があり伝統的な雰囲気が魅力で根強い人気があるのも事実です。
和風デザインの家に欠かすことのできないのが和瓦です。
重厚感が得られるうえに耐久性に優れているのが魅力です。
今回は、和瓦のメンテナンス方法について紹介していきます。
和瓦とは
和瓦は粘土を材料とした陶器で作られていて、主に和風デザインの住宅の屋根に使われています。
重さは1㎡あたり40~45kgで、スレート屋根と比較すると2倍の差があります。
和瓦には、釉薬瓦(ゆうやくがわら)といぶし瓦の2種類に分けることができ、それぞれ違う特徴を持っています。
釉薬瓦は、材料である粘土を成型、乾燥が終了した時点で、瓦の表面にガラス質の釉薬をかけ、その後窯で焼いていきます。
釉薬の種類によって、様々な色を出すことができ、色褪せしないのが特徴です。
表面を釉薬によってコーティングしているので、艶があり美しさを長期間維持することができます。
いぶし瓦は、釉薬は使用せず、空気に触れないように焼き上げる瓦です。
艶がなくマットな仕上がりとなるため、重厚感があります。
神社やお寺などの屋根に使用されることが多いです。
和瓦のメリット
・屋根のメンテナンスの負担が少ない
和瓦のメンテナンスとして塗装を行う必要はありません。
和瓦は雨水を吸い込んでしまう心配がなく、他の屋根材のように最初から表面に塗装もされていないので、塗膜の劣化を心配する必要がないのです。
和瓦の劣化防止が目的ではなく、色を変えてイメージチェンジしたいという場合には、専用の塗料を使用するようにしましょう。
・耐久性に優れている
和瓦の耐久性は100年以上とも言われています。
焼き上げるときの温度は1000度以上と高温のため、強度のある瓦に仕上がります。
台風などの飛来物によって破損した場合も、破損部分のみの交換が可能なため、修理費用の負担も比較的少なくて済みます。
・断熱性能や遮音性能がある
瓦自体に厚みがあるだけでなく、瓦と下地部分にも隙間が空いているので、外気の影響が室内へ伝わるのを防いでくれます。
こうした断熱性能によって、夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができます。
また、瓦屋根には遮音性能もあり、雨は降っても雨音が気になりにくいという特徴もあります。
・デザインが豊富で重厚感もある
和瓦は、黒やグレー、シルバーといった色しかないと思っていませんか?
実際は、黒やグレーなどの色ばかりではなく、カラーバリエーションも豊富です。
使用する釉薬によって色を変えることができるので、10種類以上の色の中から選ぶことが可能な商品もあります。
そのため、和風デザインだけではなく洋風デザインの屋根に和瓦を使用する方も増えています。
また、和瓦は和風デザインと相性がよく、重厚感のある外観に仕上げることができます。
和瓦のデメリット
・初期費用が高い
和瓦の施工には、専門の知識と技術のある職人が行うことになります。
和瓦自体の単価が高いことと専門の職人が施工することで、1㎡あたり5,500円~13,000円程の費用が必要となります。
最近の主流であるスレート屋根の初期費用は、1㎡あたり6,000円程なのでその差が2倍以上になってしまうこともあります。
どうしても初期費用を抑えたい場合には、スレート屋根などを検討してみるのがおすすめです。
・重い
和瓦の屋根は非常に重く、ストレート屋根の2倍あると考えましょう。
和瓦の屋根にする場合には、その重量に耐えられるような作りにする必要があるため、途中でストレートの屋根を和瓦の屋根に葺き替えることはできません。
和瓦の補修が必要な症状とは
和瓦の屋根を長持ちさせるためには、点検や補修が大切です。
ここからは、補修が必要な症状をいくつか紹介していきます。
・棟瓦のゆがみ
屋根の頂上にある棟瓦にゆがみがある場合には、積み直しを行ってください。
ゆがんでしまう原因は、棟瓦内部の漆喰部分の劣化です。
・破損、紛失
台風などのあとには、瓦の破損や紛失が見られます。
飛来物の衝撃や雹などで瓦が割れたり欠けたりすることもあるでしょう。
また強風によって落下する可能性もあります。
破損や紛失は、瓦屋根に大きなダメージを与えると共に、雨漏りによって下地部分まで劣化させてしまうので、早めに対処しましょう。
・ズレ
地震の揺れなどによって瓦がズレてしまうこともあります。
瓦のズレは、葺き直しをすることで対処できます。
一部のズレは、部分的な差し直しで補修することができますが、屋根全体においてズレているのであれば、葺き直しを行います。
瓦屋根がズレる原因は、漆喰や下地が劣化していることが考えられます。
・雨漏り
雨漏りは、屋根だけではなく下地部分まで劣化していることが多いです。
そのため、屋根の葺き替えを行って新しい屋根に取り換えましょう。
瓦屋根は耐久性に優れていますが、全くメンテナンスしなくてもいいというわけではありません。
定期的に、屋根と屋根裏の点検をすることで、早い段階で劣化症状を見つけることができます。
メリットの多い和瓦のメンテナンスもユーコーコミュニティー秦野支店にお任せください。